【麺匠独眼流】らぁ麺という名の日本の食文化に迫るような、大人の一杯|仙台ラーメン
「麺匠独眼流」名前の響きからも、突き抜けた独自性がありそうな気配。気になるお店のレポートです。
麺匠独眼流|お店の特徴
2019年9月、泉ヶ岳に移転オープンしたラーメン屋です。静岡の浜松市、宮城の登米市を経て現在の泉ヶ岳に移りました。
自家製麺は、北海道産「春よ来い」「ハルユタカ」香川県産「讃岐の夢」などをベースにその時々の良質な小麦粉をブレンドし、毎朝製麺仕立てを提供。
麺を主体に鶏と醤油の旨さを伝えていきたい、と隅々までこだわりの素材・具材を使用しています。
麺匠独眼流|おでかけ情報
- 住所 宮城県仙台市泉区福岡字岳山7-212
- 時間 11:00~14:30
- 定休日 火
- 駐車場 あり 10台
- アクセス 泉ヶ岳公園線223号添い
店舗コメントで「GoogleMap上では掲載情報確認中のため位置情報が未掲載となっています。泉ヶ岳公園線223号を泉ヶ岳方面に進み、『ゆとり炉 無我久庵』の少し先、左側です。」とあります。
ナビで表示されない場合は、223号添いを走りながら「ゆとり炉 無我久庵」を通過し、左側にしばらく目をこらして走りましょう。
表札と思いきや、独眼流と書いていました。
麺匠独眼流|お店の様子
蔵を思わせる雰囲気の外観。
白い壁に「和」な雰囲気。
オープンな厨房と向き合う、全席カウンタースタイル。割烹のような空気感です。
どうやら、この空間にドギマギしてしまう人も多いようで、丁寧に「私語禁止ではないですよ」と掲示されていました。
麺匠独眼流|メニューと注文方式
券売機方式です。
麺メニューを抜粋。
MENU(麺)醤油らぁ麺
塩らぁ麺
独眼流つけ麺(麺三味仕立て)
季節の限定麺
お子様らぁ麺
トッピングや御飯は、券売機写真拡大で確認できます。
この他、現金引換えでの注文で「本日の香露玉」もあると、席に掲示がありました。
頂いたメニュー
本日の小鉢。わさび菜のお浸しです。
醤油らぁ麺。
麺は細麺ストレート、やわらか食感。
スープは鳥ダシの味わいが濃厚、油の量は多めながら重いクセのない研ぎ澄まされた旨味のある油で、どんどん飲みたくなります。比内地鶏や名古屋コーチン、青森シャモロックと贅沢な鶏ミックスに豚や昆布…こだわり出汁です。
メンマは中くらいの太さで、チャーシューは二種類。もち豚ももと、ガリシア栗豚肩ロースを備長炭で釜焚きし、リンゴチップで香り付けしたそう。油身無しのあっさりと、油ありで人によってはケモノ感をも感じそうな肉らしいお肉と、対極の風味が楽しめます。
独眼流つけ麺(麺三昧仕立て)。
麺三昧ということで、麺は3種類。麺が浸っているのは、昆布出汁のスープだそう。
つけ汁は二種類で、醤油と塩。
画像では、お皿が隠れてしまいましたが、雪塩ぬちまーす、薬来わさび、すだちが並びます。つけ麺のおすすめの食べ方の案内があります。
おすすめ通りに、最初に塩とわさびをそのまま麺につけ食べたところ、麺自体の旨みが実感できました。それぞれで試した結果、中太麺が特に麺の旨みを味わうのに合っていたような気がします。
こちらが、細麺。やわらかめです。
太麺は、中太でツルツルとコシあり。
平たい麺は、一反もめん、ひもかわなどと呼ばれるようで、他店ではなかなか見かけません。
つけ汁ですが、どちらも鳥の油の旨味が一気に広がります。この旨味が、なんとも丁寧に仕上げた感じが伝わってくるものです。
醤油は、コクがあり、深みある複雑な味がするのですが、まとまっています。塩は、あっさりとしていて、塩の濃さより出汁の濃さを感じます。個人的につけ汁はもう少し温度が高めが好みですが、そこは設定かもしれません。
トッピングのねぎ、チャーシュー2種、メンマ。
メンマは中くらいの太さで、コリコリとした食感。ねぎは細長いネギで、塩にあうように感じました。チャーシューの2種類は醤油らぁ麺同様、違いを楽しめます。
価格帯が千円を上回り、学生が喜ぶ満腹系ラーメンとは別物な設定。あなたはラーメンにどんな要素を求めていますか?ジャンク感を求めるならば方向性は逆。麺匠独眼流のメニューは、日本が育んだ麺文化の表現、日本食・和食ジャンルとしてのらぁ麺といった雰囲気です。
出汁や、スープのオイルをここまで仕上げるのにも、どれだけ手間がかかることかと、細やかな手仕事感や追及した素材感を味わう人には極めて満足度が高いと思われます。いい意味で評価が分かれそうな一杯で、それを見越して狙っているのが伝わるお店でした。
最後にお茶を頂きます。
大人の休日に薦めたいラーメン
麺匠独眼流は、大人の休日に薦めたい、麺屋です。背筋を伸ばして、丼の中のハーモニーと向き合いたいらぁ麺。
きらりと澄み渡る油にスープ。麺自体も味わって食べる。日本の麺文化をしみじみと堪能したい時にはぜひ、ドライブいたしましょう。
公式Twitterでも「至高の1杯になるよう進化中」と発信しています。あなたの訪問時には、少し違った顔つきの一杯になっているかもしれませんが、ご了承ください。